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コンタクトレンズで起こりがちなトラブルと原因を解説!

01 Jul, 2024 259

「コンタクトレンズにしてみたいけど、目の健康が心配」
「最近コンタクトレンズをしていて目に違和感を感じるけど大丈夫だろうか」
コンタクトレンズはメガネなしでもはっきり見ることができる便利なものですが、目に直接装用する分、健康面やトラブルには慎重に対処する必要があります。

コンタクトレンズは適切に使用しないと思いもよらないトラブルを起こすこともあるので、正しい取り扱いを知っておきましょう。

この記事ではコンタクトレンズで起こりやすいトラブル、原因、予防方法について解説していきます。

コンタクトレンズで起こりやすいトラブル

コンタクトレンズで起こりやすいトラブルは以下のものがあります。

  • ドライアイ
  • 目の痛み
  • 巨大乳頭結膜炎
  • 角膜潰瘍
  • 角膜内皮細胞障害
  • 点状表層角膜症

ドライアイ

コンタクトレンズは、ドライアイの症状を悪化させる可能性があります。その理由は以下の3つです。

  • 涙の層を分断する
  • 涙の蒸発を促進する
  • 目の刺激になる


コンタクトレンズは角膜を覆うため、涙の層が分断されます。涙は目の表面を潤滑し、栄養を供給する役割を担っているため、これが不足すると乾燥感が生じます。

またコンタクトレンズの種類によっては水分を吸収する性質があるため、涙の蒸発を促進します。特に、水分含有率の高いレンズは水分を多く吸収するため、ドライアイの方には不向きです。

さらにコンタクトレンズが目の表面を刺激することで、目の炎症やアレルギーを引き起こす可能性があります。 炎症やアレルギーは、ドライアイの症状を悪化させる要因となります。

ドライアイの人がコンタクトレンズを快適に使うためには、以下の対策が有効です。

  • ドライアイの治療を受ける
  • ドライアイ向けのコンタクトレンズを使用する
  • レンズケアを徹底する
  • 装用時間を短くする
  • まばたきを意識する


ドライアイの症状が重度の場合は、眼科を受診して治療を受けることが重要です。治療には、人工涙液やヒアルロン酸製剤の点眼、涙点プラグの挿入などがあります。またドライアイ向けのコンタクトレンズを装用することも有効です。

ドライアイ向けのコンタクトレンズは水分蒸発量が少ない、涙とのなじみやすい素材を使用しているなど、ドライアイに優しい設計になっています。

の他にはレンズ汚れは目の乾燥や炎症の原因となるため、レンズケアを徹底することが重要です。 レンズのは使用後は必ず洗浄・消毒し、定期的に交換しましょう。

またコンタクトレンズの装用時間を短くすることも対策の一つです。時間を短くすることで、目の乾燥を防ぐことができます。 特に長時間のパソコン作業やエアコンの効いた部屋での使用は避けましょう。

加えてパソコンやスマホを使用する時は、まばたきの回数が減ってしまいます。 意識的にまばたきをすることで、目の乾燥を防ぎましょう。

目の痛み

コンタクトレンズを装用していると目が痛くなることがあります。コンタクトレンズ装用時に目が痛くなる理由には以下のものが考えられます。

  • コンタクトレンズの形状が目にあっていない
  • コンタクトレンズが汚れている・傷があるコンタクトレンズを使っている
  • 正しい使い方を守れていない
  • ドライアイ
  • 角膜に傷がある

コンタクトレンズの形状が目にあっていない

⁡コンタクトレンズは度数以外にもBC(ベースカーブ)やDIA(コンタクトレンズの直径)といった数値があります。

⁡ベースカーブとはコンタクトレンズの曲率を表したもので、数字が大きいほどカーブが緩く、小さいほどきついカーブになります。

⁡眼球の曲率は人によって異なるので、自分にしっかり合ったコンタクトレンズを装用しないと痛みが出ることもあります。

コンタクトレンズが汚れている・傷があるコンタクトレンズを使っている

⁡コンタクトレンズに汚れや傷がある状態で使用し続けると角膜に傷を作る原因となり、それが痛みを引き起こすことがあります。

⁡ワンデーではなく、2weekなどのある程度の期間同じコンタクトレンズを使う場合はコンタクトレンズの状態に注意しましょう。

正しい使い方を守れていない

⁡使い捨てのコンタクトレンズは試用期間を超えて使うことを想定していません。

もったいないからといって試用期間を超えて使い続けるとレンズが劣化し、目のトラブルの原因となることもあります。

⁡また取り扱いにも注意を払う必要があり、正しい洗浄方法、保管方法ができていないとコンタクトレンズの劣化や不具合、汚れなどの原因となります。

⁡コンタクトレンズを装用するときは正しい取り扱い方法を熟知しておきましょう。

ドライアイ

⁡先に説明したドライアイが起きていると目が痛くなることがあります。

⁡コンタクトレンズは水分を吸い取ったり、角膜と涙を分断してしまうため、そもそもドライアイになりやすい状態といえます。

⁡長時間の装用やPC操作などで瞬きが減少するとさらにドライアイになりやすくなるので、目の痛みを感じる場合は長時間つけっぱなしにしないようにしましょう。

角膜に傷がある

⁡角膜に何らかの理由で傷があるときも目にいた意味を感じることがあります。

⁡コンタクトレンズが汚れていたり、傷ついた状態で使い続けても角膜に傷がつく原因となりますし、ドライアイも角膜に傷が付きやすい状態にしてしまいます。

⁡角膜に傷がある状態でコンタクトレンズを装用すると合ったさせる可能性があるため、一旦使用を中止して早めに眼科医の診察を受けるようにしてください。

巨大乳頭結膜炎

巨大乳頭結膜炎とは、アレルギー性結膜炎の一種で、上まぶたの裏側に乳頭と呼ばれる突起が多数できる病気です。

コンタクトレンズ装用者に多く見られますが、装用していない人も発症する可能性があります。原因として最も多いのはコンタクトレンズに付着したアレルギー物質による反応です。

花粉やハウスダストなどのアレルゲンが付着したままのコンタクトレンズが直接触れることにより、アレルギー反応が起きやすくなります。

またコンタクトレンズに付着した汚れなども結膜炎の原因となることが知られています。

対策としてはコンタクトレンズを常に清潔に保つこと、ワンデイの使い捨てタイプに変えることなどがあります。

角膜潰瘍

角膜潰瘍とは角膜の表面に深い傷ができる症状を指し、コンタクトレンズのトラブルの中では非常に深刻な疾患です。

角膜潰瘍が起こる原因としては長すぎる装用時間や、コンタクトレンズをつけっぱなしにして寝てしまうなどを日常的に繰り返すことが挙げられます。

これら以外にもコンタクトレンズのベースカーブが合っていない、不衛生なコンタクトレンズの装用などもあります。

角膜潰瘍の症状としては痛み、充血、視力低下などがあり、最悪の場合失明してしまう危険性もあるので早期の治療が必要です。

角膜潰瘍は主にソフトコンタクトレンズを使っている人に多く、洗浄不足やレンズケース内の細菌やカビなどが原因となることもあります。

角膜潰瘍の厄介な点として、ソフトコンタクトレンズを装用していると痛みや症状に気づきにくいことが挙げられ、いつの間にか悪化してしまうこともあり、非常に危険です。

角膜潰瘍に限らずですが、少しでも目に異変を感じた場合は装用を直ちに中止し、眼科医の診察を受けるようにしましょう。

角膜内皮細胞障害

角膜内皮細胞障害とは角膜の内側にある角膜内皮細胞がダメージを受けて機能が低下する病気です。

角膜内皮細胞は角膜の透明度を維持するために重要な役割を担っており、一度ダメージを受けて損傷すると二度と元に戻りません。

角膜内皮がダメージを受けると損傷した部分を周囲の細胞が補おうとして面積を拡大します。面積が拡大するということは角膜内皮細胞の密度が減少することを意味し、限度を超えると角膜がむくむようになります。

角膜がむくんでしまうと、透明性を維持することが不可能となり、にごりが生じ水疱性角膜症となります。

症状は角膜がむくむまではほぼ自覚することはありません。角膜がむくんでくると目が霞んだり、角膜が剥がれやすくなり、強い痛みを感じたりという症状が現れ始めます。水疱性角膜症の治療は亡くなった方から提供された角膜を移植するしかありません。

点状表層角膜症

点状表層角膜症は角膜の表面に小さな点状の傷ができる疾患です。

細菌感染やウイルス、ドライアイなどさまざまなものが原因となりますが、コンタクトレンズの長時間装用もそのうちの一つです。

点状表層角膜症は通常、軽度から中等度のものであれば、比較的良好な結果が得られる場合がありますが、慢性的な状態や重症な場合は、治療が難しくなることがあります。

原因を突き止めないと再発を繰り返し、角膜上皮びらんや角膜潰瘍などの重篤な目の疾患につながる危険性もあるので、目に異常を感じた場合は直ちに眼科医の診察を受けるようにしましょう。

コンタクトレンズのトラブルの原因

コンタクトレンズのトラブルの原因は主に以下のものがあります。

  • コンタクトレンズが目に合ってない
  • 角膜に傷がある
  • 長時間の装着
  • 不十分な洗浄
  • PCやスマホの長時間利用

コンタクトレンズが目に合ってない

コンタクトレンズが目に合っていないと感じる原因はさまざまです。最も一般的な原因の1つはコンタクトレンズの選び方が間違っている場合です。

適切なコンタクトレンズの選択には、正しい度数やベースカーブ(曲率)、DIA(直径)などのパラメーターが重要です。

レンズが目に合っていない場合、適切な視力補正が得られず、不快感や視覚の歪みを引き起こす可能性があります。

またコンタクトレンズの材質やデザインが目に合わない場合もあります。コンタクトレンズが合わないと感じる場合は眼科医に相談し、適切な検査を受けましょう。

角膜に傷がある

コンタクトレンズの不適切な取り扱いや装着方法によって、角膜に傷ができることがあります。例えば乾燥した手でコンタクトレンズを扱ったり、爪で目に触れたりすることで、角膜に傷がつく可能性があります。

また目にものがぶつかったり、コンタクトレンズの異物感による目をこすったりすることも、角膜を傷つける原因となります。 角膜に傷ができると、痛みや充血、視覚障害などの症状が現れる場合があります。

長時間の装用

コンタクトレンズを長時間装用することは、目の健康に影響を与える可能性があります。長時間の装用によって、眼球の酸素供給が不足し、角膜や結膜の酸素欠乏が起こることがあります。

酸素不足になると眼球の表面が乾燥し、角膜上皮細胞が損傷を受けるリスクが高まります。

また、長時間の装着はコンタクトレンズの汚れや細菌の蓄積も促進し、目の感染症や炎症を引き起こす可能性があります。適切な装着時間を守り、定期的に休憩を取ることが重要です。

不十分な洗浄

コンタクトレンズの不十分な洗浄は重大なリスクです。

コンタクトレンズに付着した汚れや細菌が長時間眼球に触れることで、角膜炎や結膜炎などの感染症を引き起こす可能性があります。

適切な洗浄手順を守り、専用の洗浄液を使用してコンタクトレンズを清潔に保つことが重要です。また、コンタクトレンズケースの定期的な交換や清掃も必要です。

PCやスマホの長時間利用

PCやスマートフォンの長時間利用は、コンタクトレンズのトラブルの原因となることがあります。

画面をじっと見つめている間はまばたきの回数が減少し、目の表面が乾燥しやすくなります。

また画面を見つめると眼精疲労の原因ともなり、コンタクトレンズをしていても物が見えにくくなったりすることもあります。

トラブルの予防方法

コンタクトレンズによるトラブルを予防するには以下の方法が有効です。

  • 長時間の装着を避ける
  • コンタクトレンズにあった洗浄方法を行う
  • 1dayなどのコンタクトレンズを使用期間を過ぎて使わない
  • 目が乾かないようにする
  • 適切なコンタクトレンズを選ぶ

長時間の装用を避ける

コンタクトレンズを長時間装用することは、眼の健康に悪影響を与える可能性があります。

眼球への酸素供給が不足し、角膜や結膜の酸素欠乏が起こることで、眼の乾燥や不快感が増加します。

また長時間の装用によって汚れや細菌も増え、感染症や炎症のリスクが高まります。つけっぱなしで寝てしまうなどは特に危険です。

適切な装着時間を守り、定期的な休憩を取ることで、眼の健康を維持するようにしましょう。

コンタクトレンズにあった洗浄方法を行う

コンタクトレンズを清潔に保つためには、適切な洗浄方法を行うことが重要です。

専用の洗浄液を使用し、指示された手順に従ってコンタクトレンズを洗浄しましょう。

洗浄液の残留物を十分に洗い流し、清潔な状態で保管することで、汚れや細菌の蓄積を防ぐことができます。

また、コンタクトレンズケースの定期的な交換や清掃も行いましょう。

1dayなどのコンタクトレンズを使用期間を過ぎて使わない

コンタクトレンズの使用期間を過ぎて使用することは避けましょう。

例えば1日使い捨てのコンタクトレンズは、1日のみの使用を前提として設計されています。

使用期間を過ぎたレンズは汚れや細菌の蓄積が増え、眼の健康を損なう可能性があります。使用期間を守り、新しいコンタクトレンズを定期的に交換することで、清潔な状態で装用しましょう。

目が乾かないようにする

コンタクトレンズを装着している間は、眼の乾燥を防ぐために注意が必要です。

目が乾燥すると、不快感や視覚の歪みが生じる可能性があります。意識して定期的なまばたきをしたり、目薬の使用などを通じて眼の潤いを保ちましょう。

またコンタクトレンズに適した涙液補助剤を使用することも有効です。

適切なコンタクトレンズを選ぶ

コンタクトレンズを選ぶ際には、眼科医や専門家のアドバイスを受けることが重要です。

適切な度数やベースカーブ、DIAなどのパラメーターを選択し、自分の目に最適なレンズを選びましょう。

また、コンタクトレンズの材質やデザインも考慮し、目の健康と快適な装着感を両立させることが重要です。

まとめ

以上、コンタクトレンズで起こりがちなトラブルや疾患について解説してきました。

コンタクトレンズは目に直接装用するため、適切に扱わないと目の痛みや感染症、角膜の異常など様々なトラブルの原因となります。

合っていないコンタクトレンズを使ったり、長時間つけっぱなしにすることもリスクを高めるので、定期的に外したり適切なコンタクトレンズを装用するようにしましょう。

また使用期限を超えて装用したり、コンタクトレンズの洗浄が不十分だと最近の繁殖の原因となります。正しい取り扱い方法を守り、使用期限を守るようにしてください。

また目の異常や疾患は進行するまで気づかないものもあるので、定期的に眼科医の診断を受けることも大切です。

言うまでもありませんが、目は非常に大切な器官の一つです。 目の健康を維持するためにも、コンタクトレンズ の正しい選び方や取り扱い方法を熟知しておきましょう。

コンタクトレンズを安全にご使用いただくために

  1. 眼科医より処方、指示を受け、それをお守りください。
  2. 製品に添付されている使用者向け添付文書を必ず読み、熟知ください。
  3. 装用時間、装用サイクルをお守りください。
  4. 取扱方法等を守り正しくご使用ください。
  5. 定期検査を少なくとも年に1回以上お受けください。
  6. 眼科医の処方、指示に基づき購入するよう努めてください。
  7. 少しでも異常を感じたら直ちに装用を中止し、眼科医の検査をお受けください。
  8. 破損等の不具合があるレンズは絶対に使用しないこと

監修:阿川 毅

2002年 東京医科大学卒業
2002年 東京医科大学眼科入局
2010年 蕨市立病院眼科医長
2011年 立川綜合病院眼科医長
2013年 西東京中央総合病院眼科医長
2018年 戸田中央総合病院眼科部長

専門分野:網膜硝子体疾患

資格 (専門医等):日本眼科学会眼科専門医
所属学会:日本眼科学会 日本網膜硝子体学会

参照リンク:
https://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/shinryo/ganka/staff/1495.html
https://www.chuobyoin.or.jp/doctor/
%E9%98%BF%E5%B7%9D-%E6%AF%85/