カラコン選びで必ず出てくる「DIA」という言葉ですが、なんだかわからずに困っていませんか?
DIAとはカラコンのレンズの直径のことで、付け心地や酸素の透過に大きく影響を与えます。
この記事では、DIAって何? / DIAが目に与える影響 / DIAの選び方について解説していきます。
DIAとはカラコンの直径
DIAはDiameterの略でカラコンを含めたコンタクトレンズの直径を表す数値です。
単位はmmで、コンタクトレンズがカーブした状態の大きさを指します。
一般的にソフトコンタクトレンズは13mm~15mm、ハードコンタクトレンズは8.5mm~10mmの範囲で製造されています。
着色直径は色が付いた部分の直径
DIAと間違いやすい項目として「着色直径」というものがあります。
着色直径は文字通り「カラコンの色がついている部分」の直径を指し、瞳の大きさを変えたり、印象を変えたりするために重要な役割を果たします。
DIAはカラコンそのものの直径なので、間違わないように注意しましょう。着色直径は大きさによって以下のように印象が変わります。
- 12.0mm~13.0mm:自然な印象になる
- 13.0mm~13.5mm:通常よりも少し瞳を大きく見せる
- 13.5mm~14.0mm:瞳を大きく見せることができる
- 14.0mm~:かなり瞳を大きく見せることができる
着色直径を選ぶポイント
着色直径を選ぶポイントは以下のとおりです。
- 自分の瞳に合ったものを選ぶ
- 自分の好みに合わせて選ぶ
- デザインやカラーで選ぶ
自分の瞳の大きさに合ったものを選ぶ
カラコンの着色直径を選ぶときは自分の瞳の大きさにあったものを選びましょう。
瞳よりも小さい着色直径を選ぶと、白目が見えて不自然な印象になることがあり、逆に瞳よりも大きい着色直径を選ぶと、瞳が強調され、派手な印象になります。
自分の好みに合わせて選ぶ
カラコンを装着したときにどのようなイメージにしたいかによって選び方が変わります。
ナチュラルな印象にしたい場合は、小さめの着色直径を、瞳を大きく派手に見せたい場合は、大きめの着色直径を選ぶとよいでしょう。
カラコンのデザインやカラーで選ぶ
カラコンにはさまざまなデザインやカラーがあります。
特にフチありのデザインは、着色直径が小さくても瞳を大きく見せる効果があります。 明るいカラーは、着色直径が大きくなくても瞳を強調する効果があります。
こちらも好みや用途に応じて自分にあったものを選びましょう。
DIAが目に与える影響
DIAの大きさによって目に与える影響が異なります。
DIAの大きさの違いによるメリット・デメリットは以下のとおりです。

DIAの大きいカラコンのメリット
DIAが大きいカラコンは瞳全体を覆うため、ズレにくく安定しやすいというメリットがあります。
また着色直径部分もズレにくいので、不自然な位置に着色部分が来ることも少なく、安定した目元の印象を維持しやすいのが特徴です。
DIAの大きいカラコンのデメリット
一方で、DIAが大きいカラコンは瞳全体を覆ってしまうため、角膜に酸素が届きにくいというデメリットもあります。
角膜が酸素不足になると、目の乾燥、充血、ゴロゴロ感などの症状が現れる可能性があります。
DIAの小さいカラコンのメリット
DIAの小さいカラコンは角膜に酸素が届きやすく、目の不快な症状が出にくいというメリットがあります。
ただし角膜への酸素透過率はカラコンによっても変わってくるので、小さければ必ず角膜に酸素が届くというわけではありません。
カラコンを選ぶ場合は後述する酸素透過率も選ぶ基準に入れましょう。
DIAの小さいカラコンのデメリット
DIAの小さいカラコンはそのレンズの小ささゆえに目の中で動きやすいというデメリットがあります。
一言でいえばつけ心地が悪くなりやすいということです。
目の中でコンタクトレンズが動いてしまうと、異物感や見えにくい差を感じることがあり、そのまま使用し続けると眼精疲労や肩こり、頭痛の原因となることもあります。
DIAの選び方
DIAの選び方を解説していきます。
DIAのサイズの目安は14.2mm
DIAのサイズの目安はおおよそ14.2mmといわれています。
日本人の平均的な黒目の大きさは11~12.5mmとされているので、このサイズが多くの人に当てはまります。
DIAは先に解説したとおり、大きすぎても小さすぎてもよくありません。
現在発売されているカラコンの大半は13~15mmの間で0.1mm刻みで発売されているので、14.2mmを基準にしつつ、自分の黒目の大きさを基準に「少しだけ大きめ」の物を選びましょう。
着色直径→DIAの順で選ぶ
カラコンを選ぶときはまず最初に着色直径を決めてからDIAを決めましょう。
理由としてはカラコンは着色直径がイメージを決めるからです。
まず自分のなりたいイメージに近い着色直径を選んでから、目にあったDIAを選ぶとスムーズに決まります。
着色直径のサイズは
- ナチュラルな感じにしたい→黒目と同じぐらい(13mm前後)
- 派手に盛りたい→14mm以上
を目安にするとよいでしょう。
DIAが大きいカラコンを選ぶなら酸素透過率の高いものを
着色直径を大きくして、派手にしたい、盛りたいという場合はDIAも大きくなりがちです。
DIAが大きくなると角膜全体が覆われて、酸素が届きにくくなってしまうので、酸素透過率が高いものを選びましょう。
酸素透過率とはレンズ1cm²あたり、1分間にどれだけの酸素が透過するかを表す数値で、DK/L(デシルキュール/リットル)が一般的に使用されます。
市販されているカラコンは10~138DK/Lと酸素透過率に大きく差がありますが、DIAの大きいカラコンを選ぶ場合は最低でもDK/L値が24.1以上のものを選ぶとよいでしょう。
まとめ:DIAとはカラコンのレンズ直径
以上、カラコンのDIAについて解説してきました。ポイントは以下の通りです。
- DIAとはカラコンの直径である
- 着色直径とは色の付いた部分の直径を指す
- DIAは大きいとズレにくいが、角膜に酸素が届きにくい
- DIAが小さいと角膜に酸素が届きやすいが、ゴロゴロしやすい
- 大きすぎず小さすぎないDIAを選ぶ
カラコンを選ぶときはまず着色直径を決めて自分がなりたいイメージに近いものを選びましょう。
ナチュラルな印象が良ければ13mm前後、派手に盛りたいときは14mm以上にするとよいでしょう。
着色直径を決めてからDIAを決めるとサイズ選びがスムーズになります。
DIAが大きめのカラコンを選ぶときは酸素透過率が24.1DK/L以上のものがおすすめです。
自分のイメージと目への負担を考えて最適なカラコンを選んでくださいね。
コンタクトレンズを安全にご使用いただくために
- 眼科医より処方、指示を受け、それをお守りください。
- 製品に添付されている使用者向け添付文書を必ず読み、熟知ください。
- 装用時間、装用サイクルをお守りください。
- 取扱方法等を守り正しくご使用ください。
- 定期検査を少なくとも年に1回以上お受けください。
- 眼科医の処方、指示に基づき購入するよう努めてください。
- 少しでも異常を感じたら直ちに装用を中止し、眼科医の検査をお受けください。
- 破損等の不具合があるレンズは絶対に使用しないこと