コンタクトを購入しようとしたら「SPH」という表記が目に入り、なんだろう?と思う方も多いのではないでしょうか。SPHは、コンタクトを選ぶうえでとても重要な指標です。
この記事では、コンタクトのSPHの意味や調べ方を詳しく解説します。
コンタクトの「SPH」とは?
SPHは、コンタクトにおいて近視や遠視を矯正するための度数を表すものです。Sphereの略で、球面度数と表すこともあります。SPHよりもPWRという表記になっていることが多く、両者は同じ意味を持っています。
単位はDで、近視はマイナス(-)、遠視はプラス(+)と表記します。たとえばSPH-0.75D、SPH+2.5Dのような感じです。
なお、数値が大きくなるほど(マイナスの場合は、マイナスを除いた数値が大きくなるほど)近視や遠視の矯正力が強くなります。-0.5Dよりも-0.75Dのほうが矯正力が強い、つまり、近視の症状が強い方がつける度数になるということです。なお、SPH0.00Dは度なしです。
また、SPHは-0.25または0.50間隔でつくられていることが多く、だいたいSPH-15.0D~+5.0Dくらいの製品が存在しています。
SPH以外の表記方法
SPHと中身は全く同じでも、メーカーによって異なる表記をすることがあります。よくあるのはPOWER(パワー)またはPWR(パワー)ですが、PやDなどと表記することもあります。
SPHは視力なの?メガネの度数と同じ?
SPHは度数であり、視力ではありません。視力は物の形などを認識する目の能力であるのに対し、度数は視力を得るために必要な矯正の度合いを表した数値です。
また、視力から度数を導き出すこともできません。視力が0.3だから、SPH-○○Dのコンタクトを選べばよい、という判断はできないということです。さらに、同じ視力でも、適切な度数が異なるケースもあるのです。
また、コンタクトのSPHはメガネの度数とも違います。これは、コンタクトと眼鏡では目からレンズまでの距離が異なるので、同じ度数を使ってしまうと見え方に変化が起きる可能性が高いためです。
SPHはどうすればわかるの?
前述の通り、視力と度数(SPH)は違います。そして、メガネの度数とも違うため、視力検査をしても、その結果などからSPHを導くことはできません。
自分にとって適切なSPHを知るためには、眼科で検査を受ける必要があります。検査後に処方箋(装用指示書)が発行されるため、そこに書かれた数値をもとにコンタクトを購入しましょう。
コンタクトに関するその他の数値・指標
自分に合ったコンタクトをつけるには、SPH以外にもさまざまな数値や指標を知る必要があります。代表的なものを見ていきましょう。
度数・サイズに関する数値
度数やサイズに関する数値には以下のようなものがあります。SPH同様、眼科で検査を受けることでわかるものなので、処方箋(装用指示書)を確認しましょう。
コンタクトの性質に関する数値
そのほかに、コンタクトの性質にかかわる数値もいろいろあります。使い心地に関係するものもあるので、理解した上で選びましょう。
コンタクトレンズを安全にご使用いただくために
- 眼科医より処方、指示を受け、それをお守りください。
- 製品に添付されている使用者向け添付文書を必ず読み、熟知ください。
- 装用時間、装用サイクルをお守りください。
- 取扱方法等を守り正しくご使用ください。
- 定期検査を少なくとも年に1回以上お受けください。
- 眼科医の処方、指示に基づき購入するよう努めてください。
- 少しでも異常を感じたら直ちに装用を中止し、眼科医の検査をお受けください。
- 破損等の不具合があるレンズは絶対に使用しないこと