コンタクトには裏表があることを知っていましたでしょうか?
ハードコンタクトは裏返ることはほぼありませんが、ソフトコンタクトはやわらかいため、裏返しになってしまうことがよくあります。しかし、裏返しにしたままでは上手く装着できず、目を傷つけてしまう恐れも。
そこでこの記事ではコンタクトの裏表の見分け方や、裏表の確認が必要ないコンタクト、裏表がわかりやすいコンタクトについて紹介します。
コンタクトの裏表の見分け方
コンタクトの裏表を見分けるには、表示を確認したり、観察して形を確認したりする方法があります。詳しく見ていきましょう。
文字や数字を確認する
種類によっては、コンタクトに文字や数字が書いてあるものがあります。そういったものは基本的に、指にのせて上から見たときに、文字や数字が正しく読めれば正解、文字が反転していれば裏返っていると判断します。
指にのせたときにきれいなおわん型になるかどうか
指にコンタクトをのせて横から見たとき、きれいなおわん型になっていれば向きは正解です。反対に、外側に反り返ったような形(富士山のような形)になっている場合は裏返っています。
折り曲げたときに自然な形で丸くなるかどうか
コンタクトをつまんで軽く折り曲げてみましょう。自然に丸まれば向きは合っています。しかし、外側に反発したり、抵抗を感じたりする場合は裏返っています。
コンタクトの裏表を確認するときに気をつけるポイント
コンタクトの裏表を確認するときは、コンタクトを傷つけない配慮も必要です。以下のような点に注意しましょう。
手をきれいにしてからコンタクトに触れる
手についた汚れがコンタクトについて、目に悪影響を及ぼすことがあります。そのため、コンタクトを触る前に石けんで手を洗い、水分をしっかりふき取りましょう。
なお、水道水にはアカントアメーバという原虫が存在することがあります。アカントアメーバが含まれる水道水がついた手でコンタクトを触ることで、アカントアメーバ角膜炎になる恐れがあります。アカントアメーバ角膜炎になると、最悪の場合眼球摘出になるリスクもあります。ただし、しっかりふきとっていれば問題ないことがほとんどです。
コンタクトに爪を立てない
コンタクトに爪を立てると、コンタクトが傷ついたり破れたりすることがあります。傷付いたコンタクトの使用は目のトラブルの原因にもなるため注意しましょう。もしコンタクトに傷がついてしまったら処分してください。
予備のコンタクトや洗浄液を常備する
裏表を確認する際にコンタクトが汚れてしまったり、コンタクトの裏表を確認するために一度つけたものを外したりするケースがあるでしょう。
ツーウィーク(2週間)やワンマンス(1ヶ月)タイプの場合は、汚れたり一度外したりした場合は洗浄する必要があります。そのため、洗浄液を常備しておけば、外出先でも洗浄してつけなおしたり、そのまま外して保存したりできます。
なお、ワンデー(1日使い捨て)タイプのコンタクトは一度外したらつけなおすことができません。そのため、予備のコンタクトも持っておくとよいでしょう。
コンタクトの基本の付け方
ここで、コンタクトの基本的なつけ方についてもおさらいしておきましょう。
まず、利き手の人差し指の先に、コンタクトの凹面を上にしてのせます。このとき、裏表をしっかり確認してください。
そして、同じく利き手の中指で下まぶたを下げ、もう片方の手の人差し指で黒目が見えるように上まぶたを大きく開けます。
コンタクトをゆっくりと目に近づけて黒目にそっとのせたら、人差し指をゆっくりと離して、下まぶた、上まぶたの順に指を離して完了です。
付け方の詳細やコツなどはこちらの記事でご紹介しています。
コンタクトを裏表逆につけるとどうなる?
コンタクトを裏表逆につけると、以下のような症状が現れることがあります。あれ?と思ったら、一度外して裏表を確認しましょう。
ゴロゴロした感じ・違和感がある
目は白目と黒目でカーブの度合いが若干異なり、黒目が少し出っ張っています。ソフトコンタクトは黒目にフィットするような形に設計されているため、裏表が逆になるとカーブが合わず、目にフィットしません。
すると、コンタクトがずれてゴロゴロしたり、違和感が生じることがあります。
ぼやけて見える・見え方に違和感が生じる
ぼやけて見えたり、見えづらかったりすることもあります。見え方の違和感により、気分が悪くなることもあるので、見えづらいと思ったら早めに外して確認しましょう。
目のトラブルにつながる
目が傷ついて炎症するなど、目のトラブルにつながることがあります。傷が原因で感染症につながることもあるため注意が必要です。
裏表だけでなく、左右、向きの確認も大事!
左右の目で度が違うコンタクトを使っている場合は、左右を間違えないように注意しましょう。コンタクトケースを左右で変えると間違えづらいのでおすすめです。
また、乱視用の場合は向きがあるので、向きの確認も大事です。乱視用のコンタクトにはガイドマークがあり、装着する向きが決まっているので正しくつけてください。
おすすめ!裏表の確認が必要ないコンタクト
ここからは、裏表の確認が必要ない画期的なコンタクトをご紹介します。
以下の商品はいずれもSMART TOUCH(スマートタッチ)といって、裏表を確認しなくてもよいパッケージを採用しています。これは、パッケージの内部が出っ張っていて、コンタクトの内側(目に触れるほう)が下を向くようになっているというもの。上からコンタクトをつまんでつけるだけなので、裏表の確認が必要ありません。
また、内側に汚れが付きにくく、清潔な状態で使えるのもメリットです。
1DAY メニコンプレミオ

従来のハイドロゲル素材の約3倍(※1)という高い酸素透過性を持つシリコーンハイドロゲル素材のコンタクトです。デメリットである硬さも克服し、レンズ周辺部を薄くすることで快適な着け心地(※2)も実現しました。
SMART TOUCH仕様に加え、レンズ表面に脂質汚れなどをつきにくくするプラズマ処理を施す(※3)など衛生面にも配慮しています。低摩擦なので目に負担がかかりにくく、自然な装用感です。
また、プレミオシリーズは原料の受け入れから出荷までを国内の工場で行っています。品質や安全性の面でも安心して使えるのもメリットです。

※1 主要なハイドロゲル素材のソフトコンタクトレンズの平均
※2 装用感には個人差があります。
※3 人工の脂質に各レンズを40°で30分浸漬した後、エピカコールドで洗浄・すすいだ各レンズを水中で観察。
※4 測定条件:ISO18369-4
※5 ×10-9(cm/sec)・(mLO2/(mL×mmHg))
※6 -3.00Dの場合 測定条件:ISO18369-3
メニコン ワンデーマジック 30枚入り

夜まで潤いが持続する1DAYコンタクトです。国内で初めて、涙となじみやすい素材を採用しました。レンズ素材そのものが潤うため、乾燥しにくい(※7)のが特徴です。
また、エッジ部分を滑らかにカットすることで、軽い装用感も実現しました。まばたきによる摩擦が軽減され、裸眼のような着け心地です(※7)。
フラットタイプのパッケージはプラスチック廃材100%使用、ケース部分はプラスチック使用量を80%削減など、環境にも配慮しています。バラエティに富んだパッケージカラーは持っているだけで気分が上がりそうです。

※7 うるおい感・装用感・見え方には個人差があります。
※8 HEMAはヒドロキシエチルメタルクリレート、GMA はグリセロールモノメタクリレートの略称です。
※9 ISO電極法/Dk値:酸素透過係数 単位:×10-11 (cm2/sec)・(mL02/(mL×mmHg))<素材固有値>
数字・文字の記載で裏表がわかりやすいコンタクトはこちら!
アキュビュー(一部の製品を除く)には「123」、シードのピュアシリーズのコンタクトは、種類ごとに異なる英数字の記載があります。指にのせて上から見て、文字が反転していなければ正解です。
たとえば以下のような製品に文字が入っているのでご紹介します。
シード ワンデーピュア うるおいプラス

シードのコンタクトは徹底した品質管理と検査体制のもと、国内工場で一貫生産されています。コンタクトの安全性が気になる人におすすめです。
また、水分を引き寄せて留める両性イオン性素材「SIB」(※16)を使用。SIBはプラスとマイナスのイオンを併せ持っており、潤いを保ちながら汚れも防いでくれるのが特徴です。
保存液には天然保湿成分・アルギン酸を配合。アルギン酸は水分を集めてレンズ表面に水分を留める保水力に優れています。
度数は国内No.1のラインナップ(※17)。自分に合うコンタクトを見つけやすいのも魅力です。

※16 人体の基本構成物質であるタンパク質の構造に似せた、生体適合性に優れたシード独自の素材です。「SIB」はSEED Ionic Bondの略です。
※17 2022年3月現在 シード調べ(1日使い捨て・2週間交換タイプ)
※18 ×10-9(cm/sec)・(mLO2/(mL×mmHg)) (-3.00Dの場合)
※19 ×10-9(cm/sec)・(mLO2/(mL×mmHg)) (球面度数 -3.00D、円柱度数 -1.25D)
コンタクトの裏表は正しいのに違和感を覚える原因
コンタクトの裏表が合っているのに違和感を覚えるケースもあります。そんなときは、以下のように目の乾燥や異常、コンタクトの傷や汚れ、コンタクトが合っていないなどの原因が考えられます。詳しく見ていきましょう。
目が乾燥している
目の乾燥が異物感や痛みにつながることがあります。そんなときは、意識的にまばたきの回数を増やしましょう。ゆっくりと目を閉じるようなまばたきを繰り返すことで、涙が目に行きわたり、乾燥が改善されます。
また、人工涙液を点眼するのもよいでしょう。コンタクトをしているときに目薬をさすとコンタクトの変性の原因となることがあります。人工涙液は涙に近い成分で作られており、コンタクトに悪影響を与えずに目を潤わせることができます。
なお、パソコンやスマホを長い時間見たり、低湿度、低温、エアコンの風が直接当たったりするのも乾燥の原因となります。エアコンの温度設定に注意し、風が直接当たらないようにしましょう。乾燥しているときは加湿器を使うのもおすすめです。
コンタクトに傷や汚れがついている
コンタクトに傷や汚れがついていると、痛みや違和感を感じることがあります。
コンタクトの傷や破損の原因には以下のようなものがあります。
- コンタクトが劣化している(使用期限が過ぎているなど)
- 爪で傷つけてしまった
- 過度にこすり洗いしてしまった
- 保存液にしっかり浸かっておらず、レンズが乾いていた など
コンタクトに傷や汚れがついたらすぐに交換しましょう。
コンタクトが合っていない
コンタクトが合っていないと違和感を感じることがあります。特にBC(ベースカーブ・コンタクトの曲面の曲がり具合)が合っていないと付け心地が悪くなります。
BCが小さいほどカーブがきつく、大きいほどカーブが緩やかになるため、目の大きさよりもBCが小さすぎると、圧迫感を感じる、目に貼りつく、充血するなどの症状が出ます。逆に目の大きさよりもBCが大きすぎると、ズレたり、目から外れやすくなったりします。
目に異常がある
目の異常(病気)の恐れもあるでしょう。たとえば、痛みがある場合は結膜炎(白目とまぶたの裏側を覆っている膜の炎症)、角膜に傷がつく点状表層角膜炎や角膜潰瘍などの恐れがあります。
コンタクトの正しい外し方も知っておこう!
最後にコンタクトの正しい外し方もおさらいです。
まずは、以下のように基本の外し方で外しましょう。
あごを引き気味にし、上目使いになってから両手で大きくまぶたを開き、黒目の上にあるコンタクトを人差し指で角膜から半分以上ずれるまで下に下げます。
下げたコンタクトを人差し指と親指を使って、時計の4時と8時の方向につまみ、指を中央に寄せてコンタクトを押し上げるようにするとコンタクトが外れます。
外し方の詳細はこちらの記事をご覧ください。
コンタクトレンズを安全にご使用いただくために
- 眼科医より処方、指示を受け、それをお守りください。
- 製品に添付されている使用者向け添付文書を必ず読み、熟知ください。
- 装用時間、装用サイクルをお守りください。
- 取扱方法等を守り正しくご使用ください。
- 定期検査を少なくとも年に1回以上お受けください。
- 眼科医の処方、指示に基づき購入するよう努めてください。
- 少しでも異常を感じたら直ちに装用を中止し、眼科医の検査をお受けください。
- 破損等の不具合があるレンズは絶対に使用しないこと